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まるでゲーム感覚?
XRグラス「MiRZA(ミルザ)」が物流作業を“楽しい”に

#生活者 #ビジネスをつなぐ
#NTTドコモ

ネットショッピングがあたりまえになった今、お客さまの生活を支える物流の現場は、人手不足という大きな波に直面しています。そんな現場を“テクノロジーの力”で、もっと働きやすく、ワクワクする場所に変えようとしている人たちがいます。カギを握るのは、ドコモグループの株式会社NTTコノキューデバイスが開発したメガネ型デバイス、XRグラス「MiRZA(ミルザ)」。現場の困りごとをどう解決し、そこにどんな「驚き」と「幸せ」を生み出しているのか。今回は、その開発チームに話を伺いました。

MiRZA開発チームのお二人の写真

広大な倉庫での探索を、テクノロジーがサポート

お客さまのもとに荷物が届く前、倉庫のなかで“ピッキング”という作業が行われているのをご存じですか。これは、広い倉庫のなかから注文された商品を探し出し、取り出す作業のことです。一見シンプルですが、実はこれがとても大変。多くの現場では、作業員は紙のリストとそのリストに記された英数字の組み合わせからなるロケーションコードを頼りに、自分の足と目で、商品を探さなければなりません。ベテランなら経験が働きますが、慣れない作業員にとっては、まさに広大な迷路。広い倉庫を歩き回り、似たような箱のなかから正解を見つけるのは、心も体も疲れる作業でした。

XRグラスMiRZAの写真

“もっと誰もが、直感的に動けるようにサポートしたい”そんな想いから、EC通販出荷代行サービスを行う株式会社ディーエムエスの倉庫で、ある実証実験がはじまりました。導入されたのが、NTTコノキューが開発した、軽量でワイヤレスなことが特長のXRグラス「MiRZA」です。

MiRZAのご利用シーンのイメージ

この「MiRZA」は単体で動くのではなく、スマートフォンと無線で連携して動作するのが特徴。専用の「ピッキング補助アプリ」をインストールしたスマホとつなぐことで、グラス越しの現実風景に“あっちの棚ですよ”“この箱ですよ”と、デジタルのガイドを表示してくれるのです。バッテリーを搭載しながら重さは約125gと軽量、ケーブルにも縛られないため、動き回る作業に最適なデバイスです。

「目線の高さが違う!」現場導入で直面した壁と工夫

しかし、実際の倉庫への導入は、決して順調な道のりではありませんでした。開発担当者は、実際に現場へ足を運び、そこではじめて“机上の空論”に気づかされたと話します。
長谷川:「最初は倉庫の棚に貼る目印のQRコードを、自分たち男性の基準で設置していたんです。でも、実際の現場で働いているのは女性の方が多くて。作業者の方々からすると、見上げるような体勢になってしまい『首が辛い』という声が上がりました。チームはすぐに働く方々の身長をヒアリングし、無理なく視線が合う位置に調整し直しました。また、導入にあたっては技術的な壁もありました。広い倉庫では、どうしてもグラスの位置情報に数メートルのズレが生じてしまうんです。」

現場導入で直面した壁と工夫について語る長谷川さん 現場導入で直面した壁と工夫について語る西﨑さん

西﨑:「ただ商品のある棚を示すだけでは、ズレが生じた時に隣の棚と間違えてしまいます。なので、棚単体ではなく『床に倉庫全体の地図を表示する方式』に変えました。これなら自分の足元からルートが表示されるので、多少のズレがあっても“このエリアのここ”と直感的に判断できます。」

棚案内の表示イメージ 棚枠の表示イメージ

こうした地道な改良を重ねた結果、実験では作業効率が約1.1倍アップしましたが、開発チームは、“まだまだ効率化できる余地がある”と改良に前向きです。
何よりうれしかったのは『ゲームみたいで楽しい』『次にどこに行けばいいかすぐわかる』といった、働く人たちの声でした。「不安そうだった初心者の方が、グラスをかけた途端にテキパキ動き出す姿は感動的だった」と、実証実験を振り返りました。

「明日から使いたい。」業界を驚かせた、軽さと自由さ

この「MiRZA」の活躍は、物流業界全体からも熱い視線を浴びています。2025年9月、「国際物流総合展2025」に出展した際、ブースには長蛇の列ができました。来場した物流関係者を驚かせたのは、その導入の手軽さでした。

【「国際物流総合展2025」に出展したコノキューのブースの様子】

これまでの業務効率化といえば、何億円もかけて倉庫全体を自動化するような大掛かりなものがありますが、「MiRZA」は、今の倉庫の設備をそのまま活かせる点が評価されたのです。『明日からでも使いたい』『大規模な工事がいらないのがいい』と、具体的な導入の相談が相次ぎ、開発チームは「いかに現場の効率化に悩んでいるか」を肌で感じた瞬間だったと話してくれました。

MiRZAを使用したデフリンピックの観戦イメージ

スマホのように、アプリひとつで「何にでもなれる」未来へ

物流現場での効率化、そしてスタジアムでのバリアフリー体験。「MiRZA」が見せているのは、まだほんのはじまりの景色です。
「『MiRZA』は何かの専用機ではありません。スマホがアプリ次第で地図にもテレビにもなるように、『MiRZA』もアプリを入れることで『何にでもなれる』デバイスです。」

MiRZAについて語る長谷川さんと西﨑さん

めざしているのは、テクノロジーの力で、経験の差や身体的なハンディキャップといった“見えない壁”を取り払うこと。ベテランも新人も、障がいのある方もない方も。国籍や言葉が違っても、誰もが同じように社会に参加し、活躍できる。そんなフラットで優しい世界をつくるために、ドコモグループはこれからもつなぐ技術で、新しい「驚き」や「幸せ」のストーリーを描き続けていきます。

西﨑達哉さんの画像

株式会社NTTコノキュー
ビジネスデベロップメントグループ部門
ビジネスデベロップメントグループ 主査

西﨑達哉

長谷川貴哉さんの画像

株式会社NTTコノキュー
ビジネスデベロップメントグループ部門
ビジネスデベロップメントグループ

長谷川貴哉

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